sikkouyakuin1118’s blog

薬局実務実習の進め方2019

第11週目 振り返り

薬局実務実習も最終週の11週間目となります。

 これまでに、「薬学臨床」に関してチェックポイントとなるSBOsを意識したスケジュールを基に薬局実務実習を進行してきましたが、最終週はさらに現場の流れに沿って薬局業務に参加・体験していくようにしていきます。この10週間で最低1回以上は全てのSBOsに触れることができました。

実習生も、この10週間でいろいろな薬局業務を経験して適切なレベルの「パフォーマンス(能力)」に到達していると思われます。その能力を現場の中で発揮できるような「学習環境」を指導薬剤師はデザインして提供していくことになります。

概略評価表や実務実習記録を基に実習生の能力を定期的に「評価」してより質の高いレベルの能力が習得できるような投げかけをしていきましょう。

また、過去の薬剤師国家試験を参考にして薬学生が卒業時にどのレベルの知識を習得してれいれば妥当なのかを考えて、そのレベルの知識を習得できるような症例を体験していただくことで、より薬局実務実習が意義のあるものになると感じています。

 

振り返ると、薬局に来た1~2週目は、

「指導薬剤師のアドバイスを受けながら基本的な業務を経験する。」  (レベル1)

レベルだったと思います。

 

3~5週目になると、パフォーマンス(能力)が少し上がり、

「指導薬剤師のアドバイスを受けつつも、時にはアドバイスが無くても

                    基本的な業務ができる。」 (レベル2)

レベルになったのではないでしょうか。

 

そして6~10週間の間で、繰り返し業務を参加・体験して

「薬局業務の流れに沿って、単独でより多くの基本的な業務を行える。」(レベル3)

レベルまで上がって来たと思います。

 

最終週となる11週目は、

 「薬局業務の流れに沿って、指導薬剤師の指示やアドバイスが無くても処方箋の受付から監査、調剤、服薬指導が一通り行える。また、イレギュラーに発生する疑義照会や欠品、患者からの相談などへの応対も業務の流れを妨げずに適切に実施できる。」

                                 (レベル4)

レベルのパフォーマンスが発揮できていると理想的です。

 

ただし、このレベルはとても質の高いレベルのパフォーマンスですので必ずしも到達していなければならないレベルではありません。

11週間という長いようで短い期間ですので、実習終了時にはレベル3に到達してれば問題ないと考えます。

 

これまでも、現場の流れに沿って実務実習を進行する都合上、スケジュール通りにSBOsに触れられなかったこともあるかと思われますので、最終週は振り返りを行いながらまだ触れられていないSBOsを参加・体験していく期間にしていきましょう。

 

わたくしの薬局では、薬局実務実習の11週間を振り返るために最終週に「成果発表会」を行います。この11週間で実習生が特に何に興味を持ったか、そしてその項目に対して何ができるようになったか、どのようなパフォーマンス(能力)が身についたのかを発表してもらいます。

今年の実習生の発表も間もなくですのでとてもたのしみです。