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薬局実務実習の進め方2019

50日目 脳血管障害と国家試験

50日目 第10週5日目

 

薬局実務実習も、10週間が終了です。定期的な「形成的評価」を概略評価表および実務実習記録(振り返りレポート)により行っていきましょう。

 

今回は、代表的な8疾患の「脳血管障害」に関する国家試験の過去問を参考にして実習生が実務実習中に習得すべき知識レベルを確認したいと思います。

 

 

【第101回薬剤師国家試験】

問246-247

70歳女性。以前より消化器内科にて 薬剤1 による薬物治療を受けている。最近、別の医院を受診し、パーキンソン病と診断され、レボドパにて薬物治療を行うこととなった。レボドパを標準維持量まで増量したが、症状の改善が見られず、薬物相互作用が疑われた。


問 246(実務)
薬剤1 は、脳内でレボドパの効果に影響した可能性がある。 薬剤1
どれか。 1つ選べ。


 1  プロパンテリン臭化物
 2  ラベプラゾールナトリウム
 3  スクラルファート
 4  スルピリド
 5  テプレノン

 

 

 正解;4

   これらの消化器系の医薬品のなかでレボドパの効果に影響を与える可能性があるのは

 4のスルピリドである。

 スルピリドは、抗ドパミン作用により副作用としてパーキンソン症候群を発症させる

 可能性があり、投与を中止する場合がある。

 

   1  プロパンテリン 抗コリン薬で、鎮痙薬。
   2  ラベプラゾールナトリウム PPI
  3 スクラルファート 胃粘膜防御因子増強薬。
  5 テプレノン 胃粘膜防御因子増強薬。
 
 


問 247(薬理)
薬物相互作用を回避するため、 薬剤1 を中止したところ、幻覚症状が発現した。その機序として最も可能性の高いのはどれか。 1つ選べ。


 1  ドパミン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ、刺激優位となった。
 2  ドパミン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ、遮断優位となった。
 3  アセチルコリン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ、刺激優位と
   なった。
 4  アセチルコリン受容体に対する刺激と遮断のバランスがくずれ、遮断優位と
   なった。
 5  薬剤1 を中止することで脳内ドパミン濃度が増加した。
 6  薬剤1 を中止することで脳内アセチルコリン濃度が増加した。

 

  正解;1

  スルピリドはD₂受容体遮断作用があるので、中止した場合にレボドパの作用が一時的に増強した刺激優位となったと考えられる。

 

 

 

 問228-229

56歳女性。パーキンソン病及び慢性胃炎で治療中のため、保険薬局に処方箋を持参した。処方1を継続服用していたが、振戦が改善されないため、本日より処方2が追加された。薬剤師は服薬指導の際に、患者にチーズを食べすぎないように指導した。


(処方1)
 レボドパ 250mg・カルビドパ配合錠 1回1錠(1日3錠)
  1日3回 朝昼夕食後 14日分
 ファモチジン錠 20mg 1回1錠(1日2錠)
  1日2回 朝夕食後 14日分
(処方 2)
 セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠 2.5mg 1回1錠(1日1錠)
  1日1回 朝食後 14日分


問 228(実務)
この患者にとって、チーズの成分の中で問題となるのはどれか。 1つ選べ。


 1  トランス脂肪酸
 2  デヒドロ酢酸ナトリウム
 3  チラミン
 4  ナイシン
 5  ラクトース

 

  正解;3

 チラミンは、交感神経刺激作用を有する成分で、チラミンが体内に蓄積すると高血圧、頭痛、吐き気などの症状を呈することがあります


問 229(衛生)
チーズ中の成分が問題となる理由として、最も適切なのはどれか。 1つ選べ。


 1  この食品成分が、胃に障害を与え胃炎を悪化させる。
 2  この食品成分が、処方された薬物の代謝酵素を阻害する。
 3  この食品成分が、処方された薬物の代謝酵素の発現を誘導する。
 4  この食品成分が、処方された薬物の消化管からの吸収を阻害する。
 5  処方された薬物が、この食品成分を代謝する酵素を阻害する。
 6  処方された薬物が、この食品成分を代謝する酵素の発現を誘導する。

 

 正解;5

 セレギリン塩酸塩は、モノアミンオキシダーゼB(MAOB)阻害作用を有するため、チーズに含まれるチラミンの分解を抑制する。

 

 

 チラミンはアミン類に分類される成分です。 アミンとは-NH2 ,=NH,≡Nと炭化水素をもった含窒素化合物を指すが,特に食中毒を起こすアミン類は食品が腐敗する際にタンパク質の分解を経て,脱炭酸酵素をもつ微生物によるアミノ酸の脱炭酸反応によって生成される。
アミン類の中でも特に問題になるのが,ヒスタミン やノルエピネフリンとよく似た構造を持つチラミン(Tym)といった人に対し強い生理活性を持つアミン類である。
1901 年腐敗した食物中の血圧上昇原因物質としてチラミン(Tym)イソアミルアミン (iso-Am)及びフェネチルアミン(Phm)が確認された。これらは同じく食品に含まれるトリプタミン(Tpm)と共に神経系の活性物質として知られるようになった。さらに、チラミン(Tym)、フェネチルアミン(Phm) は抗うつ剤などの薬品を服用している患者、あるいは感受性の高い人には高血圧や片頭痛等を引き起こす原因となることも知られている 。

 

 

 

 【第102回薬剤師国家試験】

 問 254-255

 68歳女性。脳 塞で1ヶ月間入院した後退院し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。


(処方)
 クロピドグレル錠 75mg 1回1錠(1日1錠)
 エナラプリルマレイン酸塩錠 5mg 1回1錠(1日1錠)
 ラベプラゾール Na錠 10mg 1回1錠(1日1錠)
 フェノフィブラート錠 80mg 1回2錠(1日2錠)
  1日1回 朝食後 28日分


問 254(薬理)
いずれの処方薬の薬理作用にも該当しないのはどれか。 1つ選べ。


 1  フリーラジカルを消去し、酸化的ストレスによる神経細胞の障害を抑制する。
 2  キニナーゼ を阻害し、ブラジキニンの分解を抑制する。
 3  H⁺,K⁺-ATPaseを阻害し、酸分泌を抑制する。
 4  PPARα(ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体 α)を刺激し、高密度リポタ
   ンパク質コレステロール(HDL-C)を増加させる。
 5  活性代謝物が血小板 ADP受容体を遮断し、血小板凝集を抑制する。

 

 正解;1

 

 2 ACE阻害剤の作用機序

 3 PPIの作用機序

 4 フィブラート系薬剤の作用機序

 5 クロピドグレルの作用機序

 

 1は、いずれにも該当しない。脳保護薬のエダラボンが、フリーラジカルを消去し脂質過酸化を抑制する作用により、脳細胞の酸化的障害を抑制する薬剤として知られている(フリーラジカルスカベンジャー)。

 

 


問 255(実務)
クロピドグレル錠の使用に関する注意事項として適切なのはどれか。 2つ選べ。


 1  肝障害や黄疸を起こすことがあるので、観察を十分に行う必要がある。
 2  重篤かつ遷延性の低血糖症を起こすことがある。
 3  特発性血小板減少性紫斑病(ITP)が発現する危険があるので、投与開始後
   2ヶ月間は2週間に1回程度の血液検査を行う。
 4  グレープフルーツジュースは本剤の作用を増強するので避ける。
 5  出血のリスクが高まるので、OTC医薬品の解熱鎮痛剤を自己判断で服用しない。

 

 正解;1 5

 クロピドグレルに関しては、2 4の報告はない。

 3は、クロピドグレルではなくチクロピジンの警告文書である。

 

 

 

 【第103回薬剤師国家試験】

問 208−209 

 78 歳女性。高血圧症とパーキンソン病で処方 1 を服用していた。パーキンソン病症状のコントロールが困難になったため、新たに処方 2が追加された。


(処方 1)
 ニルバジピン錠 2 mg1 回 1 錠( 1 日 2 錠)

   1日 2 回 朝夕食後 14 日分
 レボドパ 250 mg・カルビドパ配合錠 1回 1 錠( 1日 3 錠)
   1 日 3 回 朝昼夕食後 14 日分

(処方 ₂ )
 セレギリン塩酸塩錠 2.5 mg  1 回 1 錠( 1 日 1錠)
   1 日 1 回 朝食後 14日分


問 208(実務)
本症例において処方 2が追加された原因として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。


 1 ウェアリング・オフ
 2 ジスキネジア
 3 悪性症候群
 4 動悸
 5 異常興奮

 

 正解; 1

 セレギリンは、MAOB阻害剤であり、ドパミンの分解を抑制しドパミンの効果を持続させる作用がある。レボドパ製剤投与中の患者に対して十分な効果が得られない場合に投与する薬剤である。

 ジスキネジア(不随意運動)は、レボドパ製剤の副作用でありセレギリンの追加の目的とはならない。レボドパ誘発性ジスキネジアにはアマンタジンが有効との報告がある。

 

 


問 209(物理・化学・生物)
以下に示すA~Cはセレギリン、レボドパ又はカルビドパのいずれかである。これらの医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

 


 1  AとCは、同じ標的分子の別の部位に結合することにより、代謝反応によるド
   パミンの分解を阻害する。
 2  Bは、生体内でドパミンに変化することによって活性を発現するプロドラッグ
   である。
 3  Bは、脳内で芳香族 L₋アミノ酸脱炭酸酵素による代謝を受ける。
 4  Cは、一置換ヒドラゾン構造をもつ。
 5  Cは、Bと同様に血液脳関門を通過しやすい。

 

 

  正解;2 3

  A セレギリン B レボドパ C カルビドパ

   ヒドラジン(R2NNHR)構造を有するが、ヒドラゾン(R2C=NNHR)構造はない。

 

 

 

 問 312−313 

 76 歳男性。脳梗塞の既往と高血圧、脂質異常症高脂血症)、不眠、便秘のため、以下の処方により治療を継続中である。薬局での服薬指導時に、患者から最近便が黒っぽいとの訴えがあった。薬剤師が主治医に連絡したところ、精密検査により大腸がんが見つかり、 3 ヶ月後に切除手術を受けることになった。


(処方 1 )
 アムロジピンベシル酸塩錠 5 mg 1 回 1錠( 1 日 1 錠)
  1 日 1 回 朝食後 30 日分
(処方 2 )
 イコサペント酸エチル粒状カプセル 900 mg 1 回 1包( 1 日 2 包)
  1 日 2 回 朝夕食直後 30 日分
(処方 3 )
 シロスタゾール錠 100 mg 1 回 1 錠( 1 日 2 錠)
  1 日 2 回 朝夕食後 30 日分
(処方 4 )
 ゾピクロン錠 10 mg 1回1錠
  不眠時 10 回分(10 錠)
(処方 5 )
 センナエキス錠 80 mg 1回2錠
  便秘時 10 回分(20 錠)


  問 312(実務)
 入院手術前に医師と協議の上、この薬剤師が薬学的管理をすることになった。上記の処方の中で、休薬の必要性が高いのはどれか。2つ選べ。

 


  1 処方 1
  2 処方 2
  3 処方 3
  4 処方 4
  5 処方 5

 

 正解;2 3

  大腸がんのOPEを実施するということなので、出血傾向にある医薬品を休薬する必要性があります。

 


問 313(法規・制度・倫理)
その後、手術では患部を取りきれず、退院時の見込みでは、日常生活を送る上で介護を要するであろうとのことであった。介護保険制度に照らした当該患者に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 第 2号被保険者である。
 2 要介護認定を受けた場合に介護サービスが受けられる。
 3 要介護認定は都道府県が行う。
 4 要介護認定は疾病の重症度が判定基準とされる。
 5 保険料は医療保険者が徴収し社会保険診療報酬支払基金に納付する。

 

 正解;2

 第1号被保険者;市町村(特別区を含む)の区域内に住所を有する65歳以上のもの
 第2号被保険者;市町村(特別区を含む)の区域内に住所を有する40歳以上65歳

         未満の医療保険加入者

 介護保険制度において、要介護認定を受けた場合に介護サービスを受けることができる。また、要支援認定を受けた場合には介護予防サービスを受けることができる。
3 要介護認定は市町村が行う。
4 要介護認定は、直接生活介護(入浴、排泄、食事等の介護)、

         間接生活介護(洗濯、掃除等の家事援助等)、

         問題行動関連行為(徘徊に対する探索等)、

         機能訓練関連行為(歩行訓練、日常生活訓練等の機能訓練)、

         医療関連行為(輸液の管理、褥瘡の処置等の診療補助)

  が被保険者に対して行われるのに要する一日当たりの時間を基に判定される

  のであり、疾病の重症度で判定されるのではない。


5 本患者(第1号被保険者)の介護保険料は年金からの天引き(特別徴収)もしくは納付書による納付(普通徴収)により市町村が徴収する。なお、第2号被保険者の介護保険料は、被保険者が加入する医療保険の保険者が、医療保険料と一体的に徴収する。

 

 

 

 【第104回薬剤師国家試験】

 問 250−251

 75 歳男性。 7 年前にパーキンソン病と診断され、レボドパ・ベンセラジド塩酸塩配合錠の投与によって日常生活は問題のないレベルを維持してきた。胃がんの手術のため外科病棟に入院したところ、この配合錠を正しく服用しているにもかかわらず、症状の日内変動(wearing−off 現象)が認められるようになった。


問 250(実務)
外科の主治医から病棟担当薬剤師に、wearing−off の治療に関する相談があり、一剤追加することになった。提案すべき併用薬物として適切なのはどれか。2つ選べ。


 1 トリヘキシフェニジル塩酸塩

 2 イストラデフィリン
 3 ドロキシドパ
 4 ビペリデン塩酸塩
 5 エンタカポン

 

  正解;2 5

  

 1 トリヘキシフェニジル塩酸塩(アーテン);抗コリン薬

 2 イストラデフィリン(ノウリアスト);アデノシンA₂A受容体阻害薬

 3 ドロキシドパ(ドプス);ノルアドレナリン系作動薬

 4 ビペリデン塩酸塩(アキネトン);抗コリン薬

 5 エンタカポン(コムタン);COMT阻害薬

 

  抗コリン薬は、筋固縮と振戦に対する効果が高い。

  ノルアドレナリン系作動薬は、すくみ足を改善する効果が高い。

 



問 251(薬理)
前問で提案すべき併用薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 線条体において、アデノシン A2A 受容体を遮断する。
 2 線条体において、ドパミン D2 受容体を遮断する。
 3 芳香族 L−アミノ酸脱炭酸酵素によりノルアドレナリンに変換され、脳内のノル
  アドレナリンを補充する。
 4 主に末梢において、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻
  害し、レボドパの代謝を抑制する。
 5 線条体において、ムスカリンアセチルコリン受容体を遮断する。

 

 正解;1 4

  アデノシンA₂A受容体阻害薬

    大脳基底核回路内の線条体淡蒼球経路に特異的に発現し大脳基底核経路を通じて

  運動を抑制的に調整している受容体であり、これを遮断することにより運動抑制

  機能を抑制しウェアリングオフ現象を改善する。

 

  COMT阻害薬

  末梢カテコール‐O₋メチルトランスフェラーゼを阻害する事により末梢でのレボ

  ドパの代謝分解を遅延させドパミン血中濃度を維持することにより脳内への持

  続的な移行を可能にする。

 

 

 問 298−299 

 23 歳女性。20 歳前後から強い頭痛と随伴症状のため大学を休みがちになったことから近医を受診しており、処方 1及び処方 2 の薬剤が処方されていた。


(処方 1 )
 スマトリプタン錠 50 mg 1回1錠
  発作時 10回分 (10錠)
(処方 2 )
 メトクロプラミド錠 5 mg 1回1錠
  吐き気が強いとき 10回分 (10錠)


薬局を訪れた患者は次のように薬剤師に話した。
「社会人になってからは仕事が忙しく、生活が不規則です。最近、頭痛の回数が
多くなって、薬が足りなくなることがよくあります。仕事の都合上、発作が起こる
と困るときには、予防のため発作時の薬(処方 1 )を服用しています。今回、新し
い薬(処方 3 )が追加されました。」


(処方 3 )
 バルプロ酸 Na 徐放錠 200 mg 1回 1 錠( 1 日 2錠)
  1 日 2 回 朝夕食後 28 日分


 問 298(病態・薬物治療)

 本症例に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 随伴症状には悪心・嘔吐、光・音過敏がある。
 2 発作時に痛みを和らげるには、入浴や軽い運動などが有効である。
 3 処方 1 の薬剤を頻回使用すると、乱用頭痛を起こすおそれがある。
 4 処方 3の薬剤の代わりにエルゴタミンを用いることができる。
 5 処方 3は急性期の発作を抑えるために追加された。

 

 

  正解;1 3

 片頭痛の治療薬に関する問題です。

 片頭痛治療は、トリプタン系薬剤の出現により治療方法が大きく変化しておりかつては麦角アルカロイドが用いられていたが、今日ではトリプタン系薬剤が主流となっている。これにより2016年にはエルゴタミン製剤は、販売中止となっている。

 バルプロ酸 Na 徐放錠の追加された理由は、発作の予防を目的として追加されたものであり片頭痛発作を改善する目的ではない。

  片頭痛の発作時には、入浴を避け運動を控え安静にする必要がある。血管が過度に拡張して頭痛を起こしているので、患部を冷やすことが有効である場合がある。

 

 


問 299(実務)
患者の薬物治療の経過を SOAP 形式で薬剤服用歴管理記録簿に記載した。(S)、
(O)、(A)、(P)の項目と対応する内容の組合せとして、正しいのはどれか。2
つ選べ。


 1 S:処方 2の用法・用量の変更は必要ないと判断した。
 2 O:最近になって頭痛の回数が多くなった。
 3 O:仕事の都合上、発作が起こると困るときには、予防のため発作時の薬を服
    用するようにしている。
 4 A:処方 1 の薬剤の服用タイミングを正しく理解しておらず、再指導が必要と
    判断した。
 5 P:次回来局時に、処方 1の薬剤を予防的には使用していないことを確認する。

 

 正解;4 5

 薬歴記載の関する問題です。

 この患者は、処方1スマトリプタン錠 50 mg 1回1錠に関して、発作時には服用せずに

 予防的に服用していることが服薬指導時に判明しているため適正使用を促す指導が必要であると考えられる。

 2 3は(S)患者の主観的情報に記載すべき事項、

 1は  (A)薬剤師としての分析・指導に記載すべき事項と考えられる。

     (O)客観的な情報としては、

        頭痛の発作が多くてスマトリプタンが不足するため、

        予防薬としてバルプロ酸が今回より追加になった。

         くらいが妥当だと考えられる。

     (P)問題・指導等に対する今後の計画・引き継ぎ

 

 というのがSOAPの基本的な解釈と考えられる。