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薬局実務実習の進め方2019

薬局実務実習11週間(55日)14日目のスケジュール

薬局実務実習11週間(55日)14日目の

スケジュール

 

 14日目になりました。

 代表的な8疾患に関して、意識的に取り組めていますでしょうか。

 

 がん

 高血圧症

 糖尿病

 心疾患

 脳血管障害

 免疫・アレルギー疾患

 精神神経疾患

 感染症

 

 これらの疾患に関する医薬品が処方されている処方箋を中心に、実習生には参加・体験できる機会を意識的に数多く作っていくことが求められています。特定の医療機関の処方箋の取扱い率が高い薬局もありますので、一つの薬局でなかなか関われない領域があれば近隣の薬局や、系列の薬局と協力して体験できるような工夫も必要になってきます。実際に、わたくしが管理しているエリアの薬局でも耳鼻咽喉科の門前薬局だと「がん」、「精神神経疾患」、「糖尿病」などの処方箋は扱う枚数が少ないこともあります。そんなときには、実習生の同意を得て毎週〇〇曜日は系列の△△店で実務実習を行うようにして、出来るだけ多くの疾患に触れられるように「方略」を組み立てます。

 

 

【14日目】第3週4日目

 

 本日のスケジュール(学習目標)     チェックポイントSBOs

 

AM1 P319               SBOs949

    説明が必要な薬剤の使用方法

AM2 P203                                              SBOs920

    処方内容からの患者情報の把握

PM1 P205                                              SBOs998

    緊急安全性情報・DSU等について

PM2 P404                                              SBOs1049

    セルフメディケーション対応

PM3 P406~407                               SBOs1052

    カウンター実習

 

 SBOs949;(前)患者・来局者に使用上の説明が必要な製剤(眼軟膏・坐剤・吸入剤

       自己注射剤等)の取扱い方法を説明できる。(技能・態度)

 

 SBOs920;処方箋の記載事項(医薬品名、分量、用法・用量等)が適切であるか

                       確認できる。(知識・技能)

 SBOs998;緊急安全性情報、安全性速報、不良品回収、製造中止などの緊急情報を

      施設内で適切に取り扱うことができる。(知識・態度)

 SBOs1049;(前)現在の医療システムの中でのプライマリケア・セルフメディケ

      ーションの重要性を討議する。(態度)

 SBOs1052;(前)代表的な生活習慣の改善に対するアドバイスが出来る。

                             (知識・態度)

 

 プライマリ・ケアとは、地域の医療・福祉・介護を総合的、包括的に担うことで、あらゆる健康に関する問題を解決していく地域での実践的な活動と考えられています。そして、地域に対して「経済的」、「精神的」、「時間的」に身近でなければならないと言われています。これはまさに、薬局が将来的に目指している健康サポート薬局のようなイメージに近い概念だと感じます。

これに関しては、「一般社団法人・日本プライマリケア連合学会」のホームページに詳細な内容が記載されていますので、是非参考にしていただきたいと思います。わたくしも知りませんでしたが、「プライマリ・ケア認定薬剤師」制度もこちらの学会で認定されているそうですので、ご興味のある指導薬剤師、実習生は認定薬剤師を目指してほしいと思います。

 

 セルフメディケーションとは、世界保健機構(WHO)では、

 「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」

 と、定義しています。

地域の方が何らかの健康不調を感じた時に、直ぐに医療機関を受診するのではなく自分自身で市販薬(OTC)などを使用して自己責任で手当てをすることを意味します。これにより、圧迫している国民医療費を軽減することで医療財政を改善する効果を期待しています。

薬剤師は、患者様の健康状態を的確に把握するだけでなく普段から一人ひとりの総合的な健康状態を把握できる立場にあることから、セルフメディケーションのゲートキーパの役割を担うことが出来ると考えられます。かかりつけ薬局や、かかりつけ薬剤師であればさらに一人ひとりの受診歴や既往歴、副作用歴等を把握しているので、OTCで改善が見込めるのか、相互作用が無いのか、禁忌薬ではないのかなどを判断できる役割を担うことができると考えられます。

また、2017年1月から「セルフメディケーション税制」という制度が施行され、一定の条件を満たせば減税される制度が始まっています。今後は、薬局にもこのような制度に関する問い合わせがあると思いますのでしっかりと理解していく必要があります。